タクシー観光の記録(前半)
13時の待ち合わせに備えて、早めに到着していた道の駅てんのう。
12時44分に、今回お世話になる新昭和タクシーさんの事務所から着信あり。おそらく前回電話をくれた女性の方で「タクシー、今着きましたんで。こういう車で、入口付近にいると思います」と。
「いやーとにかくよ、今回行く運転手さんよ、シャイなのよシャイ。んだがら、お客さんの方でうまーく喋っていろいろ話っこしながら、行く場所相談してけれな」と。
ええー(´・ω・`)
建物を出ると、言われた通りのタクシーが止まっていて、私たちがのろのろ近づいていくと運転手さんは車から降りて私たちの方に回り
「どうもどうも今回担当させていただきます、運転手の○○ですーどうもどうも」「こちらこそですどうもどうもー」ヘコヘコ「いやー俺も不慣れなところあるかもだけど、何とかよろしぐな」「まさかですーこちらこそ何とかお願いします」ヘコヘコ。
みたいなやりとり一切なく、後部座席のドアが開く。ちょ、私も名乗ってないけど、いいの?運転手さんw
こりゃ、ホントにシャイなんだ…(゜Д゜)シャイ中のシャイ・・・
運転手さん「どうする?」
私「私もほんと、よくわかってないんですよね、でもこないだそちらの方と電話で話したときは、五社堂とかいいべな、なんて言ってました」
運転手さん「五社堂な…」と言いながら、カーナビに五社堂の電話番号を入力。
おお…この感じ…うまく喋っていろいろ話っこしながら行く場所を相談する自信が持てないぞ!まー、いいか!
検索結果 走行距離31km 所要時間47分
なんとなくお勧めされた五社堂に行くだけで、タクシー体験時間の1/3は使っちゃうやないか!まー、いいや!何でもいいんだ!
ここまでのやりとり、シャイな運転手と多くを話さぬ私との会話で、出会って多分5分以内。
とりあえず101号線を男鹿方面に走り出す。待ち合わせ時間より少し早めに出発してもらったので、13時すぎには脇本城跡を過ぎたあたりの、海岸線沿いを走っていた。今だから地図を見てこんな風に言えるけど、「ここは脇本城跡って言って」と運転手さんが教えてくれた。
トンネルを抜けたらいきなり現れた海に「おおおおう」と一人感嘆の声を上げ、隣に座る娘を見たら、爆睡していた。車内がポカポカしてたし昼飯後だし、午前中の私の下手な運転にも疲れたんだろう。
いい天気です。男鹿って、すぐ左に海、右に山、みたいなところを走るんだね。タクシー運転手さんなので、さすがの乗り心地であります。 pic.twitter.com/aeV4L7bHUb
— ヤマダユウコ (@satochan0817) October 26, 2020
左手が届きそうなところに海、右手が届きそうなところに山、というところに久々にいる。よく走る本荘の海近辺とはまた全然違って新鮮。
海が近いよーー pic.twitter.com/adrExAY13d
— ヤマダユウコ (@satochan0817) October 26, 2020
こういう、岩肌(?)が出ているのを見るのも新鮮。
「こっちに行けば寒風山」とか「温泉郷はこっちの道から入っていく」とかそういったお話をフンフンと聞きながら、タクシーは道の駅おが(オガーレ)のあたりを過ぎて、またも海岸に近づく。
海しか撮ってないやばい。こんなんでタクシー無料体験モニターのSNS発信と言えるのか。ブログはちゃんと書きます。 pic.twitter.com/wmFx5y5I0z
— ヤマダユウコ (@satochan0817) October 26, 2020
※潟上市からのツイートになっていますが、写真は男鹿市内です。
娘が目を覚ましていたので、ちょっと車を止めてもらって外に出た。
タクシーがそこで待っててくれる。しばし娘と波打ち際を楽しむ。
再びタクシーに戻り、五社堂へ。
バカのひとつ覚えみたいに 新しく知った名前を口にするのが楽しくて「ゴシャドウごしゃどう」と先日から言ってたものの、五社堂についてちゃんと理解していない私。
駐車場からはこんな具合に景色が望める。さっきまで波打ち際にいたのに、いつの間にかこんなにも海を見下ろす場所へ。
肝心の赤神神社五社堂(あかがみじんじゃごしゃどう)というところには、ここから20分ほどかけて上るらしい。鬼が築きあげたという999段の石段を登った先に、それはあると。
うん、ハードルが高い。諦めよう。
すぐ隣には、長楽寺というのがあった。
お恥ずかしいことに歴史に興味はなく、見ても「へえー」程度なんだけど、神社仏閣を見て背筋がしゃんとする感じは好きなので、よかった。(お寺の中には入っていないけどね)
運転手さんは、バスガイドのように「左手をご覧くださいー」なんて言うわけはない。けれど、ところどころでちょっとしたことを教えてくれる。
「メーター回さなねで走るのな、初めてだ(「久しぶりだ」だったかも)」と言っていた。あ、そういうこと…!普段から観光タクシーを担当しているとか、やっぱりそういうことではないんだな。
となれば、観光したくて来たくせに「どこ行けばいいか、私もわからないんですよね~」なんてアホづらで言われれば、行き先を告げられて動くのを生業とする運転手さんなんだから、そりゃ緊張もするだろう。。
(・ω<) すんませんな。
うん、とりあえず…シャイではないよ!
(・ω<)
さてそこから、どこを目的地とするわけでもなく「男鹿水族館GAOの方まで行って、入道崎経由のなまはげライン経由で半島一周(半周?)」するか」という話になり、さらに先を目指すんだけど、ここからがさらに山道のアップダウンが激しく、私もスマホの画面を見る余裕がない。撮影にまでこぎつけない。
駐車場が見えたので、「ちょっとここで降りたいです」と伝え、外の空気を吸って気分転換。
道路わきはすぐ山。紅葉も始まってた。
高いところから海を見下ろすのは久しぶり。八丈島とか屋久島とか離島を思い出します。それにしても、秋田広すぎる… pic.twitter.com/luSYovOAAJ
— ヤマダユウコ (@satochan0817) October 26, 2020
離島ってこんな感じだったなーと思い出す。
ここの駐車場には、カンカネ洞という観光スポットの説明が書かれた案内板が置かれていた。ここからどう行けるのはかわからなかったけど。
その案内板にあった内容。おお!なるほどねえ!
ここから見下ろせるのは加茂青砂と言う集落。ここが、昭和58年5月に起きた日本海中部沖地震で大変な被害が起きた場所だと、運転手さんに教えてもらう。
ところで今たまたま見つけたこのサイトがおもしろそう。
直線距離でも男鹿から100km強も離れている私の地元で、たまたま家の外にいた私は、この地震の揺れで近所の家のブロック塀が崩れるのを見ていたし、ゆらりぐわんと視界が揺れたのも覚えている。4歳になる頃の私でした。
「語りを聞く→加茂青砂と日本海中部沖地震」気持ちを揺さぶられずには読めない。
どうか、平和に穏やかに毎日が続きますようにとひたすら思いながら、またタクシーに乗り込む。
後半へ、続く!